コラム

創業時の資金調達手段

2009年9月30日 | 起業支援

資金調達手段のいろいろ

収支計画で必要資金をある程度明確にできたら、その資金の調達が可能か、どのような形で調達するかを検討しなければなりません。ご自身の手持ち資金と収支計画の状況に照らして慎重に検討する必要があります。資金の調達方法には次のようなものがあります。

出資

出資は設立時の資本金のほか、設立後に行う増資も考えられます。出資者は株主になりますが、経営者である必要はありません。家族や親戚に出資してもらうケースもありえます。友人や資金余力のあるエンジェル、ベンチャーキャピタル(VC)からの出資も考えられますが、まったくの第三者から出資してもらう場合には、今後会社をどのようにしていきたいかをあわせて考えておくべきです。特にベンチャーキャピタルからの資金導入は簡単には行えません。彼らは、上場(IPO)等による出口(EXIT)を想定して投資するわけですから、事業性の審査が厳格に行われますし、投資後の事業進捗についても継続的にチェックされることになります。

新規設立時には資本金をいくらにするかによって消費税の免税or課税が分岐します。ですから、必要資金の全額を出資により確保する必要は必ずしもありません。たとえば、免税期間を経過してから増資するということも考えられます。不足資金は経営者が会社に貸し付けるということでも構いません。

経営者及びその人脈による会社への貸付

経営者が会社運営上の不足資金を会社に貸し付けることで会社が資金調達する方法です。設立時の出資に充てなかった手持ち資金を会社の資金繰りの状況に応じて随時貸し付けることになります。経営者が手持ち資金を貸し付けることもあれば、経営者が家族や親戚から個人的に借入し自分の名義で会社に貸し付けることもありえます。個人間で相対でこのような資金融通を行う場合、契約書をキチンと締結しないままとなっている場合がしばしばあります。返済条件や金利条件が不明確になるので金銭消費貸借契約書を作成しておきましょう。

会社が外部(たとえば社長)に貸し付けた場合には貸付利息の認識を会社が行わないと税務上問題になりますが、会社が外部の個人(たとえば社長)からの借入を無利息で受けても通常は税務上問題になりません。これに対して会社が法人から借入をした場合、無利息にすると問題になりますので注意しましょう。

制度融資

都道府県や市区町村が創業支援目的で設けている融資制度があります。地方自治体の予算を原資としていますが、融資は銀行から行われます。融資審査は地方自治体の担当者と銀行がそれぞれ行いますので融資実行まで時間がかかる傾向があります。
東京の渋谷区の場合、東京都渋谷区それぞれに創業制度融資があります。事業所設置予定の地方自治体に問い合わせてみてください。なお、地方自治体によって融資条件が異なりますので、事業所設置場所候補の選定に際しても考慮しておいた方がよいでしょう。

政府系金融機関からの借入

創業時の必要資金(資本金ではありません)を創業者の個人財産ですべて賄えるのが理想的ですが、現実には難しいものです。必要資金の50%を創業者が、残りの50%を政府系金融機関からというケースが多いようです。政府系金融機関からの融資比率が60%に達することも現実にはあります。

政府系金融機関とは、日本政策金融公庫(旧国民生活金融公庫、旧中小企業金融公庫)と沖縄振興開発金融公庫があります。日本政策金融公庫は多数の支店があり、創業時融資に対しても積極的に対応してもらえますので、事業計画や収支計画を作成して相談に行ってみることをお勧めします。

民間金融機関からの借入

都市銀行や地方銀行、信用金庫などの民間金融機関からの融資をお考えの方もいらっしゃると思います。残念なことに、これら民間の金融機関は創業時融資に対しては消極的です。
民間金融機関は過去の決算書2期分を融資審査の資料とするのがとされているためです。ですから、融資実行は個人財産(経営者や親族の不動産等)の担保提供を行う場合などごく一部の例外と認識しておくべきでしょう。
一方、3期目からは決算書2期分を準備できます。3期目以降の融資に向け確実に実績を銀行口座に残すことを意識してください。

借りたお金は返さなければならない

当たり前のことですが、借入金は事業利益から返済していかなければなりません。業績が計画を大幅に下回ってしまった場合、返済に窮することも十分考えられます。創業時には過剰な設備投資を控え慎重な経営を心がけてもらいたいものです。

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